機密保持契約書テンプレートの作り方:ビジネスを守るために必要なこと
ビジネスにおいて、重要な情報を共有する際に欠かせないのが機密保持契約書(NDA)です。 でも、いざ作ろうとすると「何を書けばいいかわからない…」という方も多いのではないでしょうか? そこで今回は、機密保持契約書テンプレートの作り方をわかりやすく解説します! これを読めば、あなたも自社に合った契約書を自分で作成できるようになりますよ。
機密保持契約書(NDA)とは?
機密保持契約書とは、秘密情報を開示する側と、それを受け取る側との間で結ばれる契約です。 情報の漏洩を防ぎ、開示された情報の不正利用を禁止することで、企業間の信頼関係を築き、ビジネスを円滑に進めるための重要な役割を果たします。
なぜ機密保持契約書が必要なの?
- 情報漏洩のリスク軽減: 新製品のアイデア、顧客リスト、技術情報など、企業にとって重要な秘密情報が外部に漏洩するリスクを減らすことができます。
- 法的保護: 万が一、情報が漏洩した場合、契約書に基づいて法的措置を取ることができます。
- 信頼関係の構築: 契約書を交わすことで、相手方との信頼関係を明確にし、より安心して情報共有を行うことができます。
機密保持契約書テンプレートの作り方:必要な要素とポイント
機密保持契約書テンプレートを作成する際には、以下の要素を盛り込むことが重要です。
1. 必要な要素の一覧
- 当事者の特定: 契約当事者の会社名(または氏名)、住所を正確に記載します。
- 秘密情報の定義: 何が秘密情報に該当するのかを具体的に定義します。曖昧な表現は避け、具体的に記述しましょう。(例:製品設計図、顧客リスト、営業戦略など)
- 目的: 情報開示の目的を明確に記載します。(例:業務提携の検討、技術評価など)
- 秘密保持義務: 情報を受け取る側が秘密情報をどのように取り扱うべきかを明確に定めます。(例:第三者への開示禁止、目的外使用の禁止、秘密情報の管理義務など)
- 有効期間: 契約の有効期間を明記します。
- 損害賠償: 情報漏洩が発生した場合の損害賠償について定めます。
- 準拠法: どの国の法律に準拠するかを定めます。(通常は自社の所在地を管轄する法律)
- 裁判管轄: 紛争が発生した場合、どの裁判所で解決するかを定めます。
- 契約解除: 契約解除の条件を定めます。
- その他: その他、必要に応じて特約事項を追加します。
2. デザインのポイント
- シンプルで見やすいレイアウト: 長文になることが多いので、フォントサイズや行間などを調整し、読みやすいレイアウトを心がけましょう。
- 重要な箇所は強調: ボールド体やアンダーラインなどを活用し、重要な箇所を強調しましょう。
- 専門用語は避ける: 専門用語を多用すると、相手方が理解しにくくなる可能性があります。できるだけ平易な言葉で記述するように心がけましょう。
3. 書き方の流れ
- 契約書のタイトル: 「機密保持契約書」であることを明記します。
- 前文: 契約の目的や背景を簡単に説明します。
- 定義: 秘密情報の定義、当事者の定義などを明確に記述します。
- 義務: 秘密保持義務、目的外使用の禁止、第三者への開示禁止など、当事者の義務を具体的に記述します。
- 権利: 秘密情報を開示する側の権利を記述します。
- 期間: 契約の有効期間を記述します。
- 損害賠償: 情報漏洩が発生した場合の損害賠償について記述します。
- その他: 準拠法、裁判管轄、契約解除など、その他の条項を記述します。
- 署名: 当事者双方の署名欄を設けます。
4. 使う場面
- 業務提携の検討: 他社と業務提携を検討する際に、自社の技術情報や営業戦略などを開示する場合。
- 共同開発: 他社と共同で製品やサービスを開発する際に、技術情報やノウハウなどを共有する場合。
- 委託業務: 他社に業務を委託する際に、顧客情報や業務に関する機密情報を開示する場合。
- 投資検討: 投資家に対して、自社の事業計画や財務状況などの機密情報を開示する場合。
5. 注意点
- 秘密情報の定義を明確にする: 曖昧な定義は、後々紛争の原因となる可能性があります。
- 秘密保持義務を具体的に定める: どのように秘密情報を管理し、どのような行為が禁止されるのかを具体的に定めましょう。
- 法的専門家への相談: 契約書の内容に不安がある場合は、弁護士などの法的専門家に相談することをおすすめします。
実践的な手順:ステップ形式でテンプレートを作成
以下のステップに従って、機密保持契約書テンプレートを作成してみましょう。
ステップ1:基本テンプレートの準備
インターネット上で公開されている機密保持契約書のテンプレートをダウンロードし、ベースとなる雛形を用意します。 法務省のホームページや、法律事務所のホームページなどで入手できます。
ステップ2:自社の状況に合わせてカスタマイズ
ダウンロードしたテンプレートを、自社のビジネスモデルや秘密情報の種類に合わせてカスタマイズします。
- 秘密情報の定義を修正: 自社が保護したい情報を具体的に記述します。
- 目的を明確化: 情報開示の目的を明確に記述します。
- 特約事項を追加: 必要に応じて、独自の条項を追加します。
ステップ3:法的専門家によるチェック
完成したテンプレートを、弁護士などの法的専門家にチェックしてもらい、法的リスクがないか確認します。
ステップ4:運用開始
法的専門家によるチェックが完了したら、機密保持契約書テンプレートの運用を開始します。
サンプルテンプレート(片務型:開示側のみ義務を負う場合)
■ サンプルテンプレート(機密保持契約書テンプレートの例)
【タイトル】 機密保持契約書
【第1条:目的】 甲は、乙に対し、○○に関する情報を開示するものとし、乙は、本契約に基づき、当該情報を秘密として保持し、甲の事前の書面による承諾なく、第三者に開示または漏洩してはならない。
【第2条:秘密情報の定義】 本契約において、「秘密情報」とは、甲が開示する、技術情報、営業情報、顧客情報、その他一切の情報であって、書面、口頭、電子的媒体等、その形態を問わない。
【第3条:秘密保持義務】 乙は、本契約に基づき、秘密情報を善良な管理者の注意をもって管理し、甲の事前の書面による承諾なく、第三者に開示または漏洩してはならない。 また、乙は、本契約の目的以外に秘密情報を使用してはならない。
【第4条:有効期間】 本契約の有効期間は、締結日から○年間とする。
【第5条:損害賠償】 乙が本契約に違反し、秘密情報を漏洩した場合、甲は乙に対し、損害賠償を請求することができる。
【備考】 上記はあくまでサンプルです。 契約の内容は、具体的な取引内容や状況に応じて変更する必要があります。 法的専門家にご相談の上、適切な契約書を作成してください。
まとめ
機密保持契約書は、ビジネスを守るための重要なツールです。 テンプレートを参考に、自社に合った契約書を作成し、安心してビジネスを進めていきましょう。 弁護士などの専門家への相談も忘れずに!