美容室 面貸し契約書テンプレート作成ガイド:安心して独立を始めるために
美容師として独立を考える際、初期費用を抑えながら自分のペースで働ける「面貸し」という働き方が注目されています。しかし、面貸し契約はオーナーと利用者の間でトラブルが発生しやすいのも事実。そこで重要になるのが、しっかりと内容を理解し、合意した上で作成する「面貸し契約書」です。
この記事では、美容室の面貸し契約書テンプレートの作り方を、必要な要素、デザインのポイント、書き方の流れ、使う場面、注意点などを踏まえ、ステップ形式でわかりやすく解説します。安心して独立をスタートするために、ぜひ参考にしてください。
なぜ面貸し契約書が必要なのか?
口約束だけで面貸しを始めると、後々「言った」「言わない」の水掛け論に発展し、関係が悪化する可能性があります。面貸し契約書は、オーナーと利用者の権利と義務を明確にし、トラブルを未然に防ぐための重要なツールです。契約書があることで、双方が安心して業務に集中でき、円滑な関係を築くことができます。
面貸し契約書テンプレート作成のステップ
ここでは、読者自身が簡単に面貸し契約書のテンプレートを作成できるように、ステップ形式で解説します。
ステップ1:必要な要素を洗い出す
まずは、面貸し契約書に盛り込むべき必須項目をリストアップしましょう。以下の項目は必ず含めるようにしてください。
- 当事者の情報: オーナーと利用者の氏名(または法人名)、住所、連絡先
- 契約期間: 契約開始日と終了日、自動更新の有無
- 貸し出すスペース: 具体的にどのスペースを貸し出すのか(例:〇〇番席、シャンプーブース〇〇など)
- 使用料: 料金、支払い方法、支払い期日
- 営業時間: 利用可能な時間帯
- 設備・備品の使用: 利用可能な設備・備品とその使用料、消耗品の負担割合
- 禁止事項: 契約違反となる行為(例:無断転貸、騒音、違法行為など)
- 損害賠償: 設備・備品の破損時の責任範囲
- 契約解除: 契約解除の条件と方法
- 協議事項: 契約に定めのない事項が発生した場合の協議方法
- 準拠法: 契約に適用される法律
- 特記事項: その他、当事者間で合意した事項
ステップ2:デザインのポイントを押さえる
契約書は、内容が正確であることはもちろん、見やすく、理解しやすいデザインであることも重要です。
- フォント: 読みやすいフォントを使用する(例:明朝体、ゴシック体)
- レイアウト: 余白を十分に設け、項目ごとに見出しをつける
- 箇条書き: 複雑な内容は箇条書きにする
- 専門用語: わかりにくい専門用語は避けるか、解説を付ける
ステップ3:書き方の流れに沿って作成する
上記の必須項目を参考に、以下の流れで契約書を作成しましょう。
- 前文: 契約の目的、当事者の紹介を記載
- 本則: 各項目について具体的に記載
- 後文: 契約締結日、署名欄を設ける
ステップ4:使う場面を想定する
契約書は、トラブルが発生した際に重要な証拠となります。どのような状況で契約書が必要になるのかを想定し、条項を具体的に記載しましょう。
ステップ5:注意点を確認する
- 曖昧な表現は避ける: 「~と考えられる」「~の可能性がある」といった曖昧な表現は避け、具体的な表現を用いる
- 専門家への相談: 不安な場合は、弁護士や行政書士などの専門家に相談する
- 署名・捺印: 当事者双方の署名・捺印を必ず行う
- 原本の保管: 契約書は原本を2通作成し、当事者それぞれが保管する
サンプルテンプレート:美容室面貸し契約書
ここでは、具体的なサンプルテンプレートをご紹介します。このテンプレートをベースに、ご自身の状況に合わせて修正・加筆してください。
■ サンプルテンプレート(美容 室 面 貸し 契約 書 テンプレート の例)
【タイトル】 美容室 面貸し契約書
【前文】 〇〇(以下、「甲」という。)と〇〇(以下、「乙」という。)は、甲が所有する美容室のスペースを乙に貸し出すことについて、以下の通り合意する。
【第1条(目的)】 甲は、乙に対し、甲が所有する〇〇(住所)にある美容室の〇〇(スペース名)を、美容業務を行う目的で貸し出し、乙はこれを借り受ける。
【第2条(契約期間)】 本契約の期間は、〇〇年〇〇月〇〇日から〇〇年〇〇月〇〇日までとする。ただし、期間満了の3ヶ月前までに甲乙いずれか一方から契約更新をしない旨の書面による通知がない限り、本契約は自動的に1年間更新されるものとする。
【第3条(使用料)】 乙は、甲に対し、本物件の使用料として、月額〇〇円(税別)を、毎月〇〇日までに甲の指定する銀行口座に振り込むものとする。
【第4条(営業時間)】 乙は、〇〇時から〇〇時までの間、本物件を利用することができる。
【第5条(設備・備品)】 乙は、甲が提供する〇〇(設備・備品名)を無償で使用することができる。ただし、消耗品については、乙が負担するものとする。
【第6条(禁止事項)】 乙は、以下の行為を行ってはならない。 (1) 本物件を第三者に転貸すること (2) 騒音を発するなど、他の利用者に迷惑をかける行為 (3) 法令に違反する行為
【第7条(損害賠償)】 乙の責に帰すべき事由により、本物件または設備・備品が破損した場合、乙は甲に対し、その損害を賠償する責任を負う。
【第8条(契約解除)】 甲または乙が本契約に違反した場合、相手方は、〇〇日間の催告期間を設けた上で、本契約を解除することができる。
【第9条(協議事項)】 本契約に定めのない事項または本契約の解釈について疑義が生じた場合は、甲乙協議の上、誠意をもって解決するものとする。
【第10条(準拠法)】 本契約は、日本法に準拠し、解釈されるものとする。
【第11条(特記事項)】 〇〇(例:集客に関する協力、清掃に関する分担など)
【後文】 本契約の成立を証するため、本書2通を作成し、甲乙それぞれ記名押印の上、各1通を保有する。
〇〇年〇〇月〇〇日
甲: 〇〇(氏名または法人名) 〇〇(住所) 〇〇(署名・捺印)
乙: 〇〇(氏名または法人名) 〇〇(住所) 〇〇(署名・捺印)
【備考】 必要に応じて文章や注意点を追加してください。上記はあくまでテンプレートですので、必ずご自身の状況に合わせて修正・加筆してください。弁護士等の専門家にご相談いただくことをお勧めします。
まとめ:安心して面貸しを始めるために
面貸し契約書は、美容師として独立を成功させるための重要な第一歩です。この記事を参考に、しっかりと内容を理解し、双方にとって納得のいく契約書を作成してください。不安な場合は、専門家への相談も検討しましょう。万全の準備をして、理想の働き方を実現してください。